イタリアからのてがみ

Pasta パスタ

2011.8.11

 二ヶ月ほど、研究を重ねました。
私の会社の社員は私を根本的にスーパーマンだと思っているようで、かなり過酷な要望をしてきます。日本にないもので、うまくて、安くて、でも大して買えない。こんなこと、どこのPasta屋に行っても聞いてくれる人がいるとは、思っていなかったのですが、本当に必死に懸命に集中して、努力した結果、最終的に「これは良い!」と言うものを探しあてることが出来ました。
今、少し、そんなことの出来た自分に酔っています。
でも。今ここには、50kg以上ものパスタが並んでいます。

 Pastaをどんな基準で多くの人が選んでいるか?は価格とブランドと思います。ところが、ここは、Pastaの国です。ここでは、水、粉、乾燥の温度と時間、プロテインの量、パスタを押し出すところが、ブロンズかシリコンか?などで選ぶのです。
 
 OrvietoからRomaを経てアドリア海にむかって、330km走ったところに目指す工場がありました。(まあここの工場を見つけるまでが、苦労でした。)
まず、はじめの画像です。

これが、天然水と粉を混ぜて、ドラムから押し出して、パスタになってきてものです。

 これは、乾燥前です。言っておきますが、こねてから、3時間で仕上がるPastaもあるのですよ!D社やB社のものなどです。短い時間で乾燥するのには、高い温度が必要なわけです。

ね?低い温度でしょう?

 実は、ここが、Pastaの重要なポイントなのです。まず見たことのない画像だと思ったので、画像をおおきくしました。こねた粉を押し出すドラムなのです。ブカテーニのものです。出るところの穴の内側にテフロンがあります。もちろん全体はBronzo(ブロンズ)で重いものですが、この画像とちがって出口もブロンズのものがあるのです。そうすると、滑ってくれないし、強烈な圧力が必要だし、製造時間がかかるから高価になるということなのです。
 
 私は、もうPastaの表面を見ただけで、出口がブロンズのものかテフロンかが、判ります。調理をするときに、具を絡ませるのに、具が絡んでくるのがブロンズです。ゆで時間を間違えてもアルデンテの感じが残るのはブロンズです。
 味?ブロンズとテフロンの二つのスパゲッテイを食べましたが、最初テフロンのもので、まあうまいな!と感じたのですが、ブロンズのものを食べたときの歯ごたえと、歯の内側から伝わるモチモチ感は、たまらないものです。
 今回4種類のものを、オーダーしようと、思っていますが、どれも、日本初入荷です。そのうち二種類のものは、まず、日本のどこででも、食べたことがないものです。自信満々のものです。パスタの概念がかわると思います。
 
 どうやら、おかげさまで、きつーーーい社員の要望にどうやら、答えられそうです。

 

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